経済

規制緩和からの学習:COVID-19におけるリスクのある行動に与えるロックダウンと再開の非対称的な影響

というNBER論文をエドワード・グレイザーらが上げている。原題は「Learning from Deregulation: The Asymmetric Impact of Lockdown and Reopening on Risky Behavior During COVID-19」で、著者はEdward L. Glaeser(ハーバード大)、Ginger Zhe Jin(メリ…

熱帯におけるランダム化再訪:主旋律と11の変奏曲

というNBER論文をアンガス・ディートンが上げている。原題は「Randomization in the Tropics Revisited: a Theme and Eleven Variations」で、Revisitedとなっているのは、元論文としてこちらのおよそ10年前の自著論文「Instruments of development: Randomi…

駆虫の20年の経済的効果

というNBER論文が上がっている。原題は「Twenty Year Economic Impacts of Deworming」で、著者はJoan Hamory(オクラホマ大)、Edward Miguel(UCバークレー)、Michael W. Walker(同)、Michael Kremer(ハーバード大)、Sarah J. Baird(ジョージ・ワシ…

人工ニューラルネットワークを使った金融政策の予測

というドイツ連銀論文をMostly Economicsが紹介している。原題は「Predicting Monetary Policy Using Artificial Neural Networks」で、著者は同銀のNatascha Hinterlang。 以下はその要旨。 This paper analyses the forecasting performance of monetary p…

経済を振り回す尾っぽ:考え方と持続的な不況

というJournal of Political Economy掲載論文をタイラー・コーエンが紹介している。原題は「The Tail That Wags the Economy: Beliefs and Persistent Stagnation」で、著者はJulian Kozlowski(セントルイス連銀)、Laura Veldkamp(コロンビア大)、Venky …

ロックダウンなしのCOVID-19予防と大気汚染

というNBER論文が上がっている。原題は「COVID-19 Prevention and Air Pollution in the Absence of a Lockdown」で、著者はHung-Hao Chang(国立台湾大)、Chad Meyerhoefer(リーハイ大)、Feng-An Yang(国立台湾大)。 以下はその要旨。 Recent studies …

インフラ投資のマクロ経済的帰結

というNBER論文が上がっている(6/24版)。原題は「The Macroeconomic Consequences of Infrastructure Investment」で、著者はValerie A. Ramey(UCサンディエゴ)。 以下はその要旨。 Can greater investment in infrastructure raise U.S. long-run outpu…

介護施設職員のネットワークとCOVID-19

MRブログでアレックス・タバロックが、今年の最良かつ最重要論文の一つ、として表題のNBER論文を紹介している。原題は「Nursing Home Staff Networks and COVID-19」で、著者はM. Keith Chen(UCLA)、Judith A. Chevalier(イェール大)、Elisa F. Long(UC…

R^=1の経済的帰結:機能するパンデミックの行動疫学モデルに向けて

というNBER論文をdigitopolyブログなどで知られるJoshua Gans(トロント大)が上げている(SSRN版)。原題は「The Economic Consequences of R̂ = 1: Towards a Workable Behavioural Epidemiological Model of Pandemics」。 以下はその要旨。 This paper r…

商品超循環は重要か?

というNBER論文が上がっている(ungated版)。原題は「Does the Commodity Super Cycle Matter?」で、著者はAndrés Fernández(チリ中銀)、Stephanie Schmitt-Grohé(コロンビア大)、Martín Uribe(同)。 以下はその要旨。 This paper investigates empir…

S&P500指数採用は企業にとって有害か?

というNBER論文が上がっている(SSRN版、H/T タイラー・コーエン)。原題は「Does joining the S&P 500 index hurt firms?」で、著者はBenjamin Bennett(テュレーン大)、René M. Stulz(オハイオ州立大)、Zexi Wang(ランカスター大)。 以下はSSRN版の導…

ケルトンが見落としているもの

クリス・ディローがステファニー・ケルトンの「The Deficit Myth」の書評をブログに書いている。The Deficit Myth: Modern Monetary Theory and the Birth of the People's Economy (English Edition)作者:Kelton, Stephanie発売日: 2020/06/09メディア: Kin…

パンデミック下の株式市場を理解する

ロバート・シラーが表題のProject Syndicate論説(原題は「Understanding the Pandemic Stock Market」)の末尾で株式市場の最近の3つの局面を以下のように評している(H/T Mostly Economics)。 In all three phases of the COVID-19 stock market, the eff…

30の大恐慌の終焉

サージェントの「The Ends of Four Big Inflations」をもじったと思われる表題のNBER論文が上がっている(5月時点のWP)。原題は「The Ends of 30 Big Depressions」で、著者はMartin Ellison(オックスフォード大)、Sang Seok Lee(ビルケント大)、Kevin …

国際的な友好国と敵対国

というNBER論文が上がっている(ungated版1、ungated版2)。原題は「International Friends and Enemies」で、著者はBenny Kleinman、Ernest Liu、Stephen J. Redding(いずれもプリンストン大)。 以下はその要旨。 We develop sufficient statistics of co…

天災に対応した海外移住:現代欧州で最も破壊的な地震についての実証結果

昨日紹介した論文と天災繋がりになるが、表題のNBER論文が上がっている。原題は「International Migration Responses to Natural Disasters: Evidence from Modern Europe's Deadliest Earthquake」で、著者はYannay Spitzer(ヘブライ大)、Gaspare Tortori…

天災と選択的医療サービス:回復の大きさはどの程度か?

というNBER論文が上がっている。原題は「Natural Disasters and Elective Medical Services: How Big is the Bounce-Back?」で、著者はTatyana Deryugina(イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校)、Jonathan Gruber(MIT)、Adrienne Sabety(NBER)。 以下…

米国の金融政策と財政政策の戦略的な相互作用

というNBER論文が上がっている(2年前のWP)。原題は「Strategic Interactions in U.S. Monetary and Fiscal Policies」で、著者はXiaoshan Chen(ダーラム大)、Eric M. Leeper(バージニア大)、Campbell B. Leith(グラスゴー大)。 以下はその要旨。 We …

中国の専制政治が長続きしたメカニズム

というSSRN論文にタイラー・コーエンがリンクしている。論文の原題は「A Longevity Mechanism of Chinese Absolutism」で、著者はYasheng Huang(MIT)、Clair Yang(ワシントン大)。 以下はその要旨。 A counterpart of what is known as “European except…

問題の先送り:欧州銀行部門への政府の介入

というNBER論文が上がっている(2018年時点のWP*1)。原題は「Kicking the Can Down the Road: Government Interventions in the European Banking Sector」で、著者はViral V. Acharya(NYU)、Lea Borchert(マンハイム大)、Maximilian Jager(同)、Sasc…

ランダム化比較試験主義者が(引き続き)支配すべきか?

というNBER論文が上がっている(2018時点のWP)。原題は「Should the Randomistas (Continue to) Rule?」で、著者はジョージタウン大のMartin Ravallion。 以下はその要旨。 The rising popularity of randomized controlled trials (RCTs) in development a…

企業、破綻、および変動:サプライチェーン混乱のマクロ経済学

というNBER論文をアセモグルらが上げている(ungated版)。原題は「Firms, Failures, and Fluctuations: The Macroeconomics of Supply Chain Disruptions」で、著者はDaron Acemoglu(MIT)、Alireza Tahbaz-Salehi(ノースウエスタン大)。 以下はその要旨…

個人の予防策と公的な制限:COVID-19時代に社会的距離と業界の来客数を決めるのは何か?

というNBER論文が上がっている。原題は「Private Precaution and Public Restrictions: What Drives Social Distancing and Industry Foot Traffic in the COVID-19 Era?」で、著者はノートルダム大のChristopher J. CroninとWilliam N. Evans。 以下はその…

インドでのCOVID-19予防メッセージが2500万人の受信者の症状報告と予防行動順守を高め、共同体の非受信者にも同様の効果をもたらした件

バナジー=デュフロ夫妻らが表題の長いタイトルのNBER論文を上げている(関連BBC記事)。原題は「Messages on COVID-19 Prevention in India Increased Symptoms Reporting and Adherence to Preventive Behaviors Among 25 Million Recipients with Similar…

トランプ大統領のタルサ集会はCOVID-19を再燃させたか? インドアのイベントとそれを相殺する共同体効果

6/25エントリやそこでリンクしたエントリで紹介した論文でCOVID-19感染について精力的に実証研究を行っている研究者たちが、今度はトランプのタルサ選挙集会の感染への影響を表題のNBER論文で取り上げている。論文の原題は「Did President Trump's Tulsa Ral…

なぜグローバリゼーションはポピュリズムを煽るのか? 経済学、文化、そして右派ポピュリズムの勃興

というNBER論文をダニ・ロドリックが上げている(ハーバード大のungated版へのリンク)。原題は「Why Does Globalization Fuel Populism? Economics, Culture, and the Rise of Right-wing Populism」。 以下はその要旨。 There is compelling evidence that…

ゼロ金利下限下の財政金融安定化策:限定先見性の帰結

というNBER論文をウッドフォードらが上げている(昨年5月のAEA論文へのリンク1[8月までアクセス制限を外したAEAサイト]、リンク2[著者の一人のサイト])。原題は「Fiscal and Monetary Stabilization Policy at the Zero Lower Bound: Consequences of L…

COVID-19は移動と共にどれだけ増加するのだろうか? ニューヨークと米国の他の4都市からの実証結果

というNBER論文をエドワード・グレイザーらが上げている。原題は「How Much does COVID-19 Increase with Mobility? Evidence from New York and Four Other U.S. Cities」で、著者はEdward L. Glaeser(ハーバード大)、Caitlin S. Gorback(NBER)、Stephe…

アイスランドの検査データを用いた未検出のCOVID-19症例の識別と推計

というNBER論文をジェームズ・ストックらが上げている。原題は「Identification and Estimation of Undetected COVID-19 Cases Using Testing Data from Iceland」で、著者はKarl M. Aspelund(MIT)、Michael C. Droste(ハーバード大)、James H. Stock(…

環大西洋の技術:米欧の生産性成長率の推移におけるICTの役割

ロバート・ゴードンらがここで紹介した論文の続編とも言うべき表題のNBER論文を上げている。原題は「Transatlantic Technologies: The Role of ICT in the Evolution of U.S. and European Productivity Growth」で、著者は著者はRobert J. Gordon(ノースウ…