X(ツイッター)上でクルーグマンとブランシャールがトランプ当選に以下のような反応を示している。
https://x.com/paulkrugman/status/1854002222805229896
If this goes the way it seems to be going, a plea: Hold the recriminations. The important thing will be figuring out how to fight the climate of repression, which will begin via preemptive obedience long before the government formally changes hands
(拙訳)
今の雲行きで決着するならば、一つお願いがある。非難の応酬はやめよう。重要なのは抑圧の空気と闘う術を見つけることだ。そうした空気は、政権交代が実際に行われるよりずっと前に、先走った服従によって始まる。
https://x.com/paulkrugman/status/1854112800768958889
Don’t ask whose fault this was. Plenty of time for second-guessing and recriminations. Ask instead, what can you do? For my part, that means telling the truth as I see it, as long as I can. The media will be under a lot of pressure to toe the line; don’t capitulate in advance
(拙訳)
こうなったのは誰のせいか、と問うなかれ。後知恵での非難や非難の報酬のための時間はたっぷりとある。そうではなく、何ができるか、を問おう。私について言えばそれは、出来得る限り、私の目から見た真実を伝えることだ。服従せよという圧力がメディアに大いに掛かるだろうが、先走って降伏するなかれ。
- ブランシャール
https://x.com/ojblanchard1/status/1854075781179162901
Xi Jinping, Putin, Trump, Erdogan, Orban. What can go wrong?
(拙訳)
習近平、プーチン、トランプ、エルドアン、オルバンですけど、何か問題でも?
https://x.com/ojblanchard1/status/1854117589972041885
I shall defer to historians and cliometricians. But when the world is largely governed by autocrats or would-be autocrats, I suspect that the standard deviation of what can happen increases substantially.
(拙訳)
歴史家と数量経済史家に任せるべき話だが、世界の多くが独裁者や独裁者志向の人によって支配されている時には、起き得ることの標準偏差が顕著に高まるのではないかと思う。
ブランシャールはまた、政権への支持など自分の考えに合わせて統計を恣意的に取り上げる傾向を批判したジェイソン・ファーマンの連ツイを「A truly great thread by Jason Furman」と賞賛している。
また、マシュー・イグレシアスが、常識ある民主党員のガバナンス改革の指針として以下を打ち出している(元はスクリーンショットなので拙訳のみ。H/T 山形浩生氏、タイラー・コーエン)。
- 労働者階級にとっての経済的な自己利益には、健全な経済成長も含まれる
- 気候変動は対処すべき現実であり、従うべき規則の上限ではない。
- 政府は、反社会的行動を取る人々よりも、普通の人々の利益を優先すべきである
- 我々は実際に、皮膚の色ではなく人格で人を判断すべきである
- 人種は社会的構築物だが、生物学的な性別はそうではない
- 学界や非営利団体の人は、民間部門の労働者よりも美徳面で特別な地位を占めているわけではない
- 礼儀は美徳だが、言葉狩りは普通の人々を遠ざけ、思考の質を低下させる
- 我々は神の目から見れば平等だが、米国政府は米国市民の利益を優先することができ、そうすべきである
- 公共サービスは、供給者ではなく利用者の利益のために運営されるべきである
このイグレシアスの指針は、期せずしてクルーグマンの呼び掛けに応える形になったと言えるかもしれない。