政治

ブランシャール「We'll always have centrists」

ブランシャールが、前回エントリで紹介した連ツイで予告した中道派に関するスレッドを立てている(仏語版)。 1/9. Last tweet thread in the trilogy (FN, NFP, now Ensemble). Then, I intend to take a break. I am struck by the prevalence of the foll…

ブランシャール「仏左派連合の経済政策は国民連合より悪い」

18日エントリで紹介したツイートで国民連合の政策を批判したブランシャールが、返す刀で今度は左派連合「新人民戦線*1」の政策を批判している。 1/6. Tweet thread. Why do I think the economic program of the Nouveau Front Populaire is worse than that…

ブランシャールの現代フランス政治学

ブランシャールが経済関係のツイートの合間に、欧州議会選後に風雲急を告げる状況になった母国フランスの政治動向についてツイートしている。6/10 Macron's decision to dissolve the assembly and call new elections is smart and the right move. Either …

民主主義は経済にとって良い。企業はそれを守れるか?

というブルッキングス研究所の論考をMostly Economicsが紹介している。原題は「Democracy is good for the economy. Can business defend it?」で、著者は同研究所のVanessa Williamson。 以下はその冒頭。 Whether its genesis is slow and quiet or sudden…

ロシアの外貨準備を接収せよ

という論陣をブランシャールがツイッター上で張っている。I thought it was a bad idea to seize Russian reserves before the US congress had voted on the Ukraine package. It gave too easy a way to Congress to vote no and pass the buck. Now that …

宥和すべき時、罰すべき時:ヒトラー、プーチン、ハマス

というNBER論文が上がっている(H/T Mostly Economics;ungated版へのリンクがある著者の一人のページ)。原題は「When to Appease and When to Punish: Hitler, Putin, and Hamas」で、著者はDavid K. Levine(ロンドン大学ロイヤル・ホロウェイ)、Lee E. …

普通教育は信心深さ、選挙への参加、およびイスラム教政党に投票する傾向に影響するか? イスラム教国の教育改革における実証結果

クルド関係のNBER論文をもう一丁。2013年の表題の論文*1の原題は「Does Secular Education Impact Religiosity, Electoral Participation and the Propensity to Vote for Islamic Parties? Evidence from an Education Reform in a Muslim Country」で、著…

人工国家

前回エントリでクルド問題を取り上げたが、NBER論文でクルドを扱ったものは無いかと検索したところ、直接的なものではないがアレシナ、イースタリーらの2006年の表題の論文が引っ掛かった*1。原題は「Artificial States」で、著者はAlberto Alesina(ハーバ…

クルド人にとっての欧州連合のジレンマ:十分に信頼しないながらも加盟に高い支持

川口市や蕨市のクルド人問題が紛糾しているが、そもそも彼らの大半の出身国であるトルコにおいてクルド人の状況が改善する途は無いのか、と思ってぐぐったところ、2018年4月30日付けの表題の記事(原題は「The European Union Dilemma of the Kurds: High Su…

実際の選挙運動におけるポピュリズム感情への抵抗と情報

というNBER論文が上がっている(ungated版へのリンクがある著者の一人のページ)。原題は「Campaigning Against Populism Emotions and Information in Real Election Campaigns」で、著者はCesi Cruz(UCLA)、Julien Labonne(オックスフォード大)、Franc…

グローバルサウスあれこれ

篠田英朗氏の記事をはてぶしたのを契機にグローバルサウスについて少し調べてみたところ、篠田氏と同様、このグローバルサウスという概念に対し否定的な見解を示している西側の識者が幾人かいることが分かった。例えば、 ジョセフ・ナイによるProject Syndic…

国家の地形学

というNBER論文が上がっている(ungated版へのリンクがある著者のページ)。原題は「The Topography of Nations」で、著者はTreb Allen(ダートマス大)。 以下はその要旨。 How does the interplay of geography and political-economic forces affect the …

これはハマスの罠なのか?・続き

前々回エントリで取り上げた「ハマスの罠」については、ツイッター(X)上でも多くの人が言及している。例えば細谷雄一氏は以下のように述べている。世界の左右を問わず、識者が、イスラエルが軽率に大規模侵攻を開始することが、戦略的にハマスの「罠」には…

これはハマスの罠なのか?

今回のハマスの蛮行は世界を震撼させたが、なぜそこまでの残虐行為を行ったかを考えると、イスラエルにガザ侵攻を余儀なくさせるためではないか、という仮説が一つ考えられる。そこで「Hamas trap」でぐぐってみると、同様の仮説を立てている記事に幾つか行…

不信、誤認、および誤解:不完全情報と紛争動学

というNBER論文をアセモグルらが上げている(ungated版)。原題は「Mistrust, Misperception, and Misunderstanding: Imperfect Information and Conflict Dynamics」で、著者はDaron Acemoglu(MIT)、Alexander Wolitzky(同)。 以下はその要旨。 Buildin…

レジーム変化の経済的帰結:概観

というNBER論文が上がっている。原題は「Economic Consequences of a Regime Change: Overview」で、著者はAssaf Razin(テルアビブ大)、Efraim Sadka(同)。 以下はその要旨。 Regime changes toward autocracy typically reshape the judicial framework…

ポピュリスト指導者と経済

というAER掲載予定論文をタイラー・コーエンが紹介している。原題は「Populist Leaders and the Economy」で、著者はキール世界経済研究所のManuel Funke、Moritz Schularick*1、Christoph Trebesch。 以下は2020年時点のWPの結論部。 Populism is bad econo…

ドミノ分離:米国についての実証結果

というNBER論文が上がっている(ungated版へのリンクがある著者の一人のページ)。原題は「Domino Secessions: Evidence from the U.S.」で、著者はJean Lacroix(パリ=サクレ大学)、Kris James Mitchener(サンタクララ大学)、Kim Oosterlinck(ブリュッ…

なぜフォーク定理は最も必要とされている時に働かないように見えるのか?

というNBER論文が上がっている。原題は「Why Does the Folk Theorem Do Not Seem to Work When It Is Mostly Needed?」で、著者はJohann Caro-Burnett(広島大)、Sebastian Galiani(メリーランド大)、Gustavo Torrens(インディアナ大)。 以下はその要旨…

なぜプーチンはウクライナを侵略したのか? 衰退する専制政治の理論

というNBER論文が上がっている。原題は「Why Did Putin Invade Ukraine? A Theory of Degenerate Autocracy」で、著者はGeorgy Egorov(ノースウエスタン大)、Konstantin Sonin(シカゴ大)。 以下はその要旨。 Many, if not most, personalistic dictators…

新古典派メカニズムが不在の時に戦争は協力を促さない! トルコの徴集兵の自然実験による実証結果

というNBER論文が上がっている。原題は「War Does not Foster Cooperation when Neoclassical Mechanisms are Absent! Evidence from a Natural Experiment among Turkish Conscripts」で、著者はArzu Kibris(ウォーリック大)、Resul Cesur(コネチカット…

政府はいつ公式統計を操作するか? 実証分析

というSSRN論文をMostly Economicsが紹介している。原題は「When Do Governments Manipulate Official Statistics? An Empirical Analysis」で、著者はBruno S. Frey(バーゼル大、CREMA)、Louis Moser(CREMA)、Sandro Bieri(同)。 以下はその要旨。 Ma…

政治的U:民主主義と所得についての新たな実証結果

というiza論文が上がっている(H/T Mostly Economics経由のVoxEUコラム)。原題は「The Political U: New Evidence on Democracy and Income」で、著者はNauro Campos(ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン)、Fabrizio Coricelli(パリ経済学校)、Marco …

コロナ禍における共和党員と民主党員の超過死亡率

というNBER論文が上がっている。原題は「Excess Death Rates for Republicans and Democrats During the COVID-19 Pandemic」で、著者はイェール大のJacob Wallace、Paul Goldsmith-Pinkham、Jason L. Schwartz。 以下はその要旨。 Political affiliation ha…

何が指導者に国造りへの投資をさせるのか?

というNBER論文が上がっている(ungated版)。原題は「What Motivates Leaders to Invest in Nation-Building?」で、著者はPaola Giuliano(UCLA)、Bryony Reich(ノースウエスタン大)、Alessandro Riboni(エコール・ポリテクニーク)。 以下はその要旨。…

クルーグマン「日本はまだオワコンではない」

既に日本のツイッターで話題になっているが、クルーグマンが安倍元首相の死に寄せて連ツイを投稿している。 OK, one more shock: the assassination of Japan's former Prime Minister Abe. I have zero to say about what might lie behind it and what it …

国の許容度の計測:理論と抗議への適用

というNBER論文が上がっている(ungated版)。原題は「Measuring the Tolerance of the State: Theory and Application to Protest」で、著者はVeli Andirin(ブラウン大)、Yusuf Neggers(ミシガン大)、Mehdi Shadmehr(ノースカロライナ大チャペルヒル校…

メイド・イン・ロシア? ロシアにおける輸入代替の可能性の評価

というフィンランド銀行の論文をMostly Economicsが紹介している。原題は「Made in Russia? Assessing Russia’s potential for import substitution」で、著者は同行のHeli Simola。 以下はその要旨。 Russia’s brutal military aggression on Ukraine has l…

公共財の提供の失敗:アフガン軍が戦わなかった理由

というセントルイス連銀の季刊誌Review掲載予定論文をMostly Economicsが紹介している。原題は「Failing to Provide Public Goods: Why the Afghan Army Did Not Fight」で、著者はRohan Dutta(マギル大)、David K. Levine(欧州大学院)、Salvatore Modic…

経済の運営者としての大統領

というNational Affairs記事(原題は「Presidents as Economic Managers」、著者はマンハッタン政策研究所のBrian Riedl)をMostly Economicsが紹介している。以下はその引用部。 Purely partisan narratives are often wrong; the familiar cliché that the…