経済

ドイツの貿易赤字はユーロ圏の金融政策にとって良くない知らせを意味する

チェコ国立銀行総裁を務めたミロスラフ・シンガー(Miroslav Singer*1)の7/7付けの表題のOMFIF論説(原題は「Germany’s trade deficit spells bad news for euro area monetary policy」)をMostly Economicsが紹介している。 Germany’s May foreign trade …

クルーグマン「日本はまだオワコンではない」

既に日本のツイッターで話題になっているが、クルーグマンが安倍元首相の死に寄せて連ツイを投稿している。 OK, one more shock: the assassination of Japan's former Prime Minister Abe. I have zero to say about what might lie behind it and what it …

産業用ロボット、労働者の安全、および健康

というNBER論文が上がっている(ungated版)。原題は「Industrial Robots, Workers' Safety, and Health」で、著者はRania Gihleb(ピッツバーグ大)、Osea Giuntella(同)、Luca Stella(ベルリン自由大学)、Tianyi Wang(プリンストン大)。 以下はその…

過剰貯蓄と双子の赤字:開放経済での財政刺激策の伝播

というNBER論文をMatthew Rognlieらが上げている。原題は「Excess Savings and Twin Deficits: The Transmission of Fiscal Stimulus in Open Economies」で、著者はRishabh Aggarwal(スタンフォード大)、Adrien Auclert(同)、Matthew Rognlie(ノースウ…

職場で働く政治

前々回紹介した論文と同様に企業内人事への政治の影響を扱った表題のNBER論文が上がっている(ungated版へのリンクがある著者の一人のページ)。原題は「Politics At Work*1」で、著者はEmanuele Colonnelli(シカゴ大)、Valdemar Pinho Neto(FGV*2)、Edo…

国の許容度の計測:理論と抗議への適用

というNBER論文が上がっている(ungated版)。原題は「Measuring the Tolerance of the State: Theory and Application to Protest」で、著者はVeli Andirin(ブラウン大)、Yusuf Neggers(ミシガン大)、Mehdi Shadmehr(ノースカロライナ大チャペルヒル校…

米企業の政治的分極化

というNBER論文が上がっている(ungated版)。原題は「The Political Polarization of Corporate America」で、著者はVyacheslav Fos(ボストン大)、Elisabeth Kempf(シカゴ大)、Margarita Tsoutsoura(コーネル大)。 以下はその要旨。 Executive teams …

日本の高齢化と構造改革

前回エントリで紹介したECB論文の日本の分析は、高齢化の自然利子率への影響についても触れている。 Adverse demographic factors may also negatively affect the natural rate of interest owing to lower potential growth, thereby constraining the rol…

日本の高齢化と関連するマクロ経済の課題

前回エントリで要旨を紹介したECB論文は、日本の分析に関して表題の囲み記事(原題は「Population ageing in Japan and the related macroeconomic challenges」)を設けている(そこの著者は同行のAna LimaとAlexander Al-Haschimi)。 以下はその中の生産…

高齢化のマクロ経済と財政への影響

というECB論文をMostly Economicsが紹介している。原題は「The macroeconomic and fiscal impact of population ageing」で、著者は同行のKatalin BodnárとCarolin Nerlich。 The euro area, like many other advanced economies, has entered an era of dra…

コロナ禍の財政救済策は効果的な財政刺激策だったのか? 州・地方政府への補助についての実証結果

というNBER論文が上がっている。原題は「Was Pandemic Fiscal Relief Effective Fiscal Stimulus? Evidence from Aid to State and Local Governments」で、著者はJeffrey Clemens(UCサンディエゴ)、Philip G. Hoxie(同)、Stan Veuger(AEI)。 以下はそ…

コアに切り込む:資産クラス内および資産クラス間のインフレリスク

というNBER論文が上がっている(ungated(SSRN)版)。原題は「Getting to the Core: Inflation Risks Within and Across Asset Classes」で、著者はXiang Fang(香港大)、Yang Liu(同)、Nikolai Roussanov(ペンシルベニア大)。 以下はその要旨。 Do “r…

機械学習は防犯に役立つのに十分なほど銃被害を予測できる

というややSF染みた*1NBER論文が上がっている(ungated版へのリンクがある著者の一人のページ)。原題は「Machine Learning Can Predict Shooting Victimization Well Enough to Help Prevent It」で、著者はSara B. Heller(ミシガン大)、Benjamin Jakubow…

ガソリン免税が悪しき考えである3つの理由

マンキューが表題の6/21ブログエントリ(原題は「Three Reasons Why a Gas Tax Holiday is a Bad Idea」)でガソリン減税に明確に反対している。 News reports say the President Biden may propose a temporary reduction in the gasoline tax, and Secreta…

夜の動き:オーバーナイトの変動は特級の市場アノマリーなのか

というSSRN論文にタイラー・コーエンがリンクしている。原題は「Night Moves: Is the Overnight Drift the Grandmother of All Market Anomalies」で、著者はVictor Haghani*1(Elm Partners)、Vladimir V Ragulin(独立研究者)、Richard Dewey(Royal Bri…

在宅勤務とオフィス不動産の黙示録

コロナ禍の不動産への影響に関する研究についてはこれまでも幾つか紹介してきたが(ここ、ここ、ここ、ここ)、オフィス価格への影響を分析した表題のSSRN論文をタイラー・コーエンが紹介している。原題は「Work From Home and the Office Real Estate Apoca…

米制裁はドル支配を強める

こちらで紹介したEcon Focus記事でリンクされている論文の紹介の最後。以下はMichael P. Dooley(UCサンタクルーズ)、David Folkerts-Landau(ドイツ銀)、Peter M. Garber(シカゴ大)による表題のNBER論文(原題は「US Sanctions Reinforce the Dollar’s …

中国流の国際化

引き続きこちらで紹介したEcon Focus記事でリンクされている論文の紹介。以下はChristopher Clayton(イェール大)、Amanda Dos Santos(コロンビア大)、Matteo Maggiori(ハーバード大)、Jesse Schreger(コロンビア大)による表題の論文(原題は「Intern…

法外な特権と法外な義務

引き続きこちらで紹介したEcon Focus記事でリンクされている論文の紹介。以下はPierre-Olivier Gourinchas(UCバークレー)とHélène Rey(ロンドンビジネススクール)による表題の論文(原題は「Exorbitant Privilege and Exorbitant Duty」、2017時点のWP*1…

銀行業、貿易、および支配通貨の制定

前回までの3回のエントリで結論部を紹介したEcon Focus記事では、本文で幾つかの研究を紹介している。以下はそのうちの一つであるハーバード大のGita Gopinath*1とJeremy C Steinによる表題の論文(WP、原題は「Banking, Trade, and the Making of a Dominan…

ドル支配は揺らいでいるのか?・その3

前回、前々回エントリの続き。 Moreover, the transition from the dollar regime to its successor could be unstable. "One historical precedent is the coexistence of dollar and sterling during the interwar years," the late Harvard University ma…

ドル支配は揺らいでいるのか?・続き

前回エントリの引用部の続き。 Indeed, many economists point to a new kind of Triffin dilemma as a greater risk to dollar supremacy than the use of sanctions. Just as the United States faced a crisis of confidence in its ability to back the …

ドル支配は揺らいでいるのか?

というリッチモンド連銀のEcon Focus記事をMostly Economicsが紹介している。原題は「Is Dollar Dominance in Doubt?」で、著者は同連銀のTim Sablik。 以下はMostly Economicsからの孫引き。 While there may not be a single obvious replacement for the …

配当課税と資本の配分

というNBER論文が上がっている(2021年時点のWPへのリンクがあるプリンストン大の紹介記事)。原題は「Dividend Taxes and the Allocation of Capital」で、著者はCharles Boissel(HECパリ)、Adrien Matray(プリンストン大)。 以下はその要旨。 This pap…

極低出生率の状況におけるグローバル化、出生と結婚の行動

というNBER論文が上がっている(ungated版)。原題は「Globalization, Fertility and Marital Behavior in a Lowest-Low Fertility Setting」で、著者はOsea Giuntella(ピッツバーグ大)、Lorenzo Rotunno(エクス=マルセイユ大)、Luca Stella(ベルリン…

インフレの過去、現在、未来:財政ショック、FRBの対応、および財政の限界

というNBER論文をジョン・コクランが上げている(ungated版とスライドへのリンクがある著者のページ、関連ブログ記事)。原題は「Inflation Past, Present and Future: Fiscal Shocks, Fed Response, and Fiscal Limits」で、以下はその要旨。 Our current i…

それはどのように起きたのか? 1970年代の大インフレと今日への教訓

というFRB論文をMostly Economicsが紹介している。原題は「How Did It Happen?: The Great Inflation of the 1970s and Lessons for Today」で、著者はFRBのEdward Nelson。 以下はその要旨。 The pickup in the U.S. inflation rate to its highest rates i…

コロナワクチンはどれだけ過小評価されているのか? 離散選択実験とVSLベンチマークからの証拠

というNBER論文が上がっている。原題は「How Undervalued is the Covid-19 Vaccine? Evidence from Discrete Choice Experiments and VSL Benchmarks」で、著者はPatrick Carlin(インディアナ大)、Brian E. Dixon(レーゲンストリーフ研究所*1)、Kosali I…

過去と現在のインフレの比較

というNBER論文をサマーズらが上げている。原題は「Comparing Past and Present Inflation」で、著者はMarijn A. Bolhuis(IMF)、Judd N. L. Cramer(独立研究者)、Lawrence H. Summers(ハーバード大)。 以下はサマーズによるツイートでの解説。 New pap…

ロシアは「国ガチャ」の外れなのか?

少し前にロシア出身のモデルの方が以下のようなツイートをして話題になった。最近「親ガチャ」って日本語覚えたけど、日本で生まれた時点で「国ガチャ」に成功してるから甘えるな— ディアナ (@_charisma_doll) 2022年4月29日 こちらのインタビュー記事による…