デュエリスト

5/2エントリで紹介した話の後日談をジャスティン・フォックスが書いていたクルーグマン経由)。


フォックスは4/27付けハーバードブログ記事で、技術革新の停滞を憂い、デジタル技術の発達だけでは不十分だと論じたのだが、そのコメント欄では、フォックスを能無しの技術嫌いのラッダイトと罵るものが結構多かった。そのため、Wired.comが同記事を再掲した時には、技術オタクの読者に膾切りにされるのではないかとフォックスは恐れおののいたが、豈図らんや、そこのコメンターは冷静な議論を展開したという。フォックスはその理由を、記事の冒頭で取り上げたニール・スティーヴンスンWired.comの読者にとって身内のようなものだったからではないか、と推測している。一方、ハーバードブログの読者にとってはニール・スティーヴンスンは別に特別な存在ではなかったため、遠慮会釈の無い批判が展開されたのだろう、との由。


フォックスはこのエピソードを、メッセージの受け止め方が伝えるメッセンジャーによって変わってしまう一例として紹介している。またフォックスは、インターネットの投資家ピーター・ティールが技術革新の停滞について似たようなことを言っていた*1のを後で思い出したという。(フォックスは明言していないが)あるいはティールの名を最初の記事に含めていたら、ハーバードブログの読者の反応も変わっていたかもしれない。