一応拾っておきます。 今年最後のエントリはこの方に締めていただきます。
ここでマンキューの言うクルーグマンの幾つかのエントリとは、本ブログで昨日Roweの批判対象として取り上げたものである。
また、上記のマンキュー=ボールの16年前の論文については、Bill Woolseyが解説している。
ちなみに同論文では、債務の維持可能性についてはドーマー条件が成り立つのではないか、という趣旨の記述が見られる。曰く、1871年から1992年に掛けての名目GDPの平均成長率は5.9%で、債務に掛かる平均金利は4%だったとの由。
ただ、それが成立しなくなって債務の増大が手におえなくなる危険性(マンキューの別の共著論文の推定によればその可能性は10〜20%)も併せて指摘し、債務の実質価値の安定化のための恒久的増税を考えるならば、その上限は実質金利となる、とも述べている。
この辺りの話からは、かつての成長率論争においてドーマー条件が成り立つ証左として竹中平蔵氏が(この論文かどうかは分からないが)マンキュー論文に言及し、「マンキューだかサンキューだか知らないが…」という当時の小泉首相の名文句迷文句を引き出したことが想起される。