コント:ポール君とグレッグ君(2013年第7弾)

ケネス・ロゴフFT論説にマンキューとクルーグマンが反応したが、マンキューがリンクと紹介の一言だけにとどめたのに対し、クルーグマンが批判を加えている。

グレッグ君
英国は自国の信用状況を当然のものと考えてはならない、とケン・ロゴフが書いているね*1
ポール君
キャメロンの緊縮政策を一種弁護しているようなケン・ロゴフ論説にサイモン・レン−ルイスが戸惑っているが、僕も同感だ。不思議な点は幾つもあるが、特に、投資家の信頼を失って金利が上昇し経済が落ち込むという南欧型の危機に英国も見舞われかねない、というロゴフの主張については、自国通貨を持っていて、外貨建て債務があまりない国、しかも流動性の罠に陥って金融政策がゼロ金利下限の制約下にある国でどうやったらそうした危機が起きるのかがさっぱり分からない。そうした可能性に関する警告は数多く出されているので、それに至るメカニズムについて誰かが簡単なモデルを書いているだろう、と思うところだが、僕は見たことが無い。とにかくモデルを見せて欲しいな*2

なお、このロゴフ論説への反応については、「ケネス・ロゴフのフーバー主義…(Kenneth Rogoff's Hooverismo…)」と題してデロングがまとめエントリを上げている。

*1:注:マンキューのリンク先のロゴフのpdfファイルは今はリンク切れ。

*2:このクルーグマンエントリのきちんとした邦訳はこちらを参照。