2025-01-01から1年間の記事一覧

人口と労働時間とGDP

過去に描画したグラフを延長するシリーズの3回目ということで、今日は人口とGDP - himaginary’s diaryで描いたグラフを延長してみる。期間を直近まで延ばしたほか、名目GDPを景気対策と戦争との違い - himaginary’s diaryで用いたデータで1930年まで、総人口…

日本の物価が相対的に下がると円の実質実効レートは下がる・その2

前回エントリでは2022/2/20エントリの交易利得への為替の影響のグラフを延長してみたが、今回は2022/2/19エントリの実質為替レートのグラフを延長してみる。 以下は円の実質実効為替レート指数と実質ドル円相場の図*1。 引き続き実質ドル円相場は円の実質実…

円安と交易利得

3年前に円安は交易利得にどの程度影響しているのか? - himaginary’s diaryで円安の交易条件への影響を見たことがあったが、その後円安がさらに進展したので、そのエントリで描画したグラフを延長してみる。 まずは暦年ベースのグラフ。 これを見ると、前回…

FIRE抜きで、RANKからHANKへ

というNBER論文が上がっている(ungated版とスライド資料へのリンクがある著者の一人のページ)。原題は「From RANK to HANK, without FIRE」で、著者はGeorge-Marios Angeletos(ノースウエスタン大)、Joao Guerreiro(UCLA)、Dalton Rongxuan Zhang(ノ…

ダイアン・エルソン論文集:ジェンダー、開発、およびマクロ経済政策

という以下の本(原題は「The Diane Elson Reader: Gender, Development and Macroeconomic Policy」)の書評をMostly Economicsが紹介している。The Diane Elson Reader: Gender, Development and Macroeconomic Policy作者:Elson, DianeAgenda PubAmazon本…

変動的な金利、脆弱な成長:世界の金融リスクと生産性の動学

というNBER論文が上がっている。原題は「Volatile Rates, Fragile Growth: Global Financial Risk and Productivity Dynamics」で、著者はNils Gornemann(FRB)、Eugenio I. Rojas(フロリダ大)、Felipe Saffie(バージニア大)。 以下はその要旨。 We doc…

証拠に基づく政策立案のための証拠のソース:2010年から2025年までの経済教書における学術誌、論文、および学術構造

というNBER論文が上がっている。原題は「Sources of Evidence for Evidence-based Policymaking: Journals, Articles and Scholarly Structures in the Economic Report of the President 2010-2025」で、著者はRichard V. Burkhauser(コーネル大学)、Ji M…

AIはルーカス批判を弱めるのか?

という紹介の文言(Does AI weaken the Lucas critique?)を添えてタイラー・コーエンがシカゴ大のAlex Imasのsubstackエントリにリンクしている。エントリのタイトルは「Can a Transformer “Learn” Economic Relationships?/Revisiting the Lucas Critique…

ウクライナの都市再建:便益最大化と費用最小化

というNBER論文が上がっている(H/T タイラー・コーエン、ungated版へのリンクがある解説記事)。原題は「Rebuilding Ukraine's Cities: Maximizing Benefits and Minimizing Costs」で、著者はEdward L. Glaeser(ハーバード大)、Martina Kirchberger(ト…

米国の格差の構造

というNBER論文が上がっている。原題は「Anatomy of US Inequality」で、著者はOded Galor(ブラウン大)。Daniel C. Wainstock(オックスフォード大)。 以下はその要旨。 Is income inequality in the United States primarily driven by disparities betw…

債務不履行と金利ショック:再編は重要

というNBER論文が上がっている(ungated版)。原題は「Default and Interest Rate Shocks: Renegotiation Matters」で、著者はVictor Almeida(カールトン大)、Carlos Esquivel(ラトガース大)、Timothy J. Kehoe(ミネソタ大)、 Juan Pablo Nicolini(ミ…

財政政策:資金調達と負債の程度

というNBER論文が上がっている(ungated(SSRN)版)。原題は「Fiscal Policy: Financing and Indebtedness」で、著者はJing Cynthia Wu(イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校)、Shihan Xie(同)、Yinxi Xie(インディアナ大学ブルーミントン校)、Ji Zhan…

道徳的な規制と文化的生産:ハリウッドについての実証結果

というNBER論文が上がっている(ungated版へのリンクがある著者の一人のページ)。原題は「Moral Regulation and Cultural Production: Evidence from Hollywood」で、著者はRuixue Jia(UCサンディエゴ)、David Strömberg(ストックホルム大)。 以下はそ…

米国における産業AIの台頭:生産性Jカーブのミクロ的基礎

というのが、AEAのAIと生産性に関する予稿集から最後に紹介する論文である(紹介の順番はAEAのサイトと逆順になったが)。原題は「The Rise of Industrial AI in America: Microfoundations of the Productivity J-curve(s)」で、著者はKristina McElheran(…

岐路に立つ生成AI:電球か、発電機か、それとも顕微鏡か?

引き続きAEAのAIと生産性に関する予稿集から表題の論文を紹介してみる(9/12時点のWP)。原題は「Generative AI at the Crossroads: Lightbulb, Dynamo, or Microscope?」で、著者はMartin Neil Baily(ブルッキングス研究所)、David M. Byrne(FRB)、Aida…

奇跡か伝説か? 人工知能のマクロ経済的生産性利得の評価

前回エントリでリンクしたAEA予稿集から、今回は表題の論文を紹介してみる(1年前のWP)。原題は「Miracle or Myth? Assessing the Macroeconomic Productivity Gains from Artificial Intelligence」で、著者はFrancesco Filippucci(OECD)、Peter Gal(同…

イノベーション手法のイノベーションとしてのAI:生産性成長への含意

と題された、来年初のAEA年次総会におけるペーパーセッション「AI and Productivity: Is This Time Different?」の予稿の一つをタイラー・コーエンが紹介している。原題は「AI as an Innovation in the Method of Innovation: Implications for Productivity…

保証ベーシックインカムが犯罪の実行と犠牲に与える影響

というNBER論文が上がっている。原題は「The Impacts of Guaranteed Basic Income on Crime Perpetration and Victimization」で、著者はMikko Aaltonen(東フィンランド大)、Martti Kaila(グラスゴー大)、Emily E. Nix(南カリフォルニア大)。 以下はそ…

カリフォルニアの火器の物品税はほぼ完全に消費者に転嫁されている

というNBER論文が上がっている(ungated版)。原題は「California’s Firearm Excise Tax is Almost Fully Passed on to Consumers」で、著者はSara Drango(シカゴ大)、Sarah Moshary(UCバークレー)、Bradley Shapiro(シカゴ大)。 以下はその要旨。 We …

さよならLibor、こんにちはベーシストレーダー:世界の金利デリバティブ取引高急増の解明

というBISレポートをMostly Economicsが紹介している。原題は「Goodbye Libor, hello basis traders: unpacking the surge in global interest rate derivatives turnover」で、著者はTorsten Ehlers、Karamfil Todorov。 以下はその結論部。 The rapid grow…

誰が気候不作為の負担を担うのか?

というNBER論文が上がっている(ungated(SSRN)版、BPEA秋記事)。原題は「Who Bears the Burden of Climate Inaction?」で、著者はKimberly A. Clausing(UCLA)、Christopher R. Knittel(MIT)、Catherine Wolfram(同)。 以下はその要旨。 Climate chang…

モデルのモデル:炭素リーケージについてのCGEの結果の分析

というNBER論文が上がっている。原題は「A Model of the Model: Unpacking CGE Results on Carbon Leakage」で、著者はDaniel H. Karney(オハイオ大)、Don Fullerton(イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校)、Kathy Baylis(UCサンタバーバラ)。 以下は…

イノベーション競争:先進技術についての実験的な実証結果

というNBER論文が上がっている(ungated版)。原題は「The Innovation Race: Experimental Evidence on Advanced Technologies」で、著者はZoë B. Cullen(ハーバード大)、Ester Faia(ゲーテ大)、Elisa Guglielminetti(イタリア銀行)、Ricardo Perez-Tr…

世界経済の新興大国の受け入れ

というNBER論文が上がっている(ungated版)。原題は「Accommodating Emerging Giants in the Global Economy」で、著者はZhuokai Huang(ハーバード大)、Benny Kleinman(スタンフォード大)、Ernest Liu(プリンストン大)、Stephen J. Redding(スタンフ…

流動性への移動:地域の成長と労働市場の攪拌

というNBER論文が上がっている(ungated版)。原題は「Moving to Fluidity: Regional Growth and Labor Market Churn」で、著者はEran B. Hoffmann(ヘブライ大)、Monika Piazzesi(スタンフォード大)、Martin Schneider(同)。 以下はその要旨。 This pa…

投資決定における曖昧性対リスク:グリーンファイナンスでの説明

というNBER論文が上がっている(ungated(SSRN)版)。原題は「Ambiguity vs. Risk in Investment Decisions: An Illustration from Green Finance」で、著者はCaroline Flammer(コロンビア大)、Thomas Giroux(チューリッヒ工科大)、Geoffrey Heal(コロン…

なぜ私たちは皆、人間が創造した神「経済」に犠牲を払うのか

というスヴェン・ベッカート(Sven Beckert - Wikipedia)の記事をMostly Economicsが紹介している。ベッカートは以下の本の著者だが、Empire of Cotton: A Global History (English Edition)作者:Beckert, SvenVintageAmazon(邦訳)綿の帝国――グローバル資…

道路インフラ建設の社会的収益率

というNBER論文が上がっている。原題は「The Social Rate of Return on Road Infrastructure Investments」で、著者はAnusha Chari(ノースカロライナ大学チャペルヒル校)、Peter Blair Henry(スタンフォード大)、Pablo Picardo(ノースカロライナ大学チ…

開放経済における診断的予想の重要性

というIMF論文をMostly Economicsが紹介している。原題は「The Importance of Diagnostic Expectations in Open Economies」で、著者はSelim A Elekdag(IMF)、Mananirina Razafitsiory(ラヴァル大)、Luis-Felipe Zanna(IMF)。 以下はその要旨。 We dev…

ワシントンコンセンサス:実証結果、影響、および転換に関するナラティブな概観

というSSRN論文をMostly Economicsが紹介している。原題は「The Washington Consensus: A Narrative Review of its Evidence, Impacts, and Transformations」で、著者はRicardo Alonzo Fernandez Salguero(カタルーニャ工科大)。 以下はその要旨。 The Wa…