現在の米財政赤字の大部分はブッシュ時代の遺産

というシンクタンクCenter on Budget and Policy Priorities(CBPP)によるレポートEconomist's Viewが紹介している。

下記がそのグラフ*1


なお、クルーグマン8/27ブログエントリで、OMB予測を元に*2、ブッシュ減税とイラク戦争の現時点の公的債務に対する影響をGDPの20%と見積もっている(ブッシュ減税=2兆ドル、イラク戦争=7000億ドル)。OMBによると2008年時点の公的債務は5.8兆ドルなので、この2つの要因でその約半分を占めている。
上記のCBPP予測では、景気刺激策の縮小に連れて、今後の財政赤字に占めるその2要因の割合は上昇していく。従って、それらブッシュの負の遺産の債務に対する影響度は、むしろこれから増大することになる*3

*1:ただし見積もりの困難さからメディケア・パートDの影響は含まれていないとのこと。

*2:CBPPはCBO予測を元にしている。

*3:クルーグマンは前述のブログエントリで、この2つの要因が無ければ2019年の債務のGDP比率は70%ではなく50%になる、と書いているが、これはCBPPが分析したような今後に尾を引く効果を考慮しない場合の話。