貧しい少女が妊娠するのは合理的な行動

2/3エントリではカール・スミスとブライアン・カプランのdeserving poorを巡る討論に纏わる話題を紹介したが、そのカール・スミスが昨年末のブログで表題のような主張を行っていた(H/T ターラー・コーエン


その理由は以下の通り。

  • 16歳で避妊をせずに定期的に性交渉を行えば、ほぼ確実に妊娠する。出産で死亡する可能性は低く、その年齢ならば後期流産の可能性も低い。
  • 子供を持つことが人生最大の喜びであることは多くの人が認めるところである。


それに対し、一般に推奨される進路、即ち刻苦勉励して学歴を取得することは、一種のギャンブルである、とスミスは言う。というのは、そのように社会の階段を上がることと引き換えに出産時期を遅らせることには、結局子供を持てなくなるリスクが存在するほか、時間割引率をも伴うからである。

ちなみにスミス自身は貧しい黒人の少年だったが、そのギャンブルに勝ったことを自認している。しかし、仮に負けていたとしても、その負けを背負うのは自分ひとりであり、そのギャンブルを推奨した教師や周囲の人間には何のリスクも無かった、と醒めた見方をしている。