世界の出生率が継続的に低い可能性

というJournal of Economic Perspectives論文タイラーコーエンが紹介している。原題は「The Likelihood of Persistently Low Global Fertility」で、著者はMichael Geruso(テキサス大オースティン校)、Dean Spears(同)。
以下はCopilotによるまとめ。

主なポイントは 「世界的な出生率低下は長期的・構造的であり、反転の確証はなく、持続的な人口減少が十分にあり得る」 という結論に集約されます。以下に重要点を整理します。

🌍 世界的な出生率の長期低下
出生率は 数世紀にわたり世界的に低下してきた。
1950年の世界平均TFR(合計特殊出生率)は約5 → 2025年には約2。
2023年時点で 世界人口の67%がTFR2未満の国に居住。

📉 低出生率が続くとどうなるか
TFRが2を下回ると、長期的には人口が縮小する。
例:TFR1.0なら世代ごとに人口が半減以下。
多くの国(中国・ロシア・欧州など)はすでに人口減少局面に入っている。

👶 出生率低下の内訳:子どもを「産まない」 vs 「少なく産む」
出生率は 子どもを持たない人の増加(childlessness)と親になった人の出生数減少(parity decline) の両方で説明される。
ただし国によって比重は異なる。
欧米:子どもを持たない割合の増加が大きい。
インド:子どもを持つ人の出生数減少が主因。

📊 コホート(世代)で見ても出生数は回復していない
24か国で「一度TFRが1.9未満になった世代」があるが、
その後の世代で2.1(人口置換水準)に戻った例はゼロ。
多くの国で最新世代の出生数は 史上最低か、その近辺。

🍼 政策の効果は限定的
多くの国が子育て支援や現金給付などを実施してきたが、出生率を持続的に押し上げた例はない。
短期的に出生時期を前倒しする効果はあるが、生涯出生数(コホート出生率)を増やす効果は弱い。

🧪 事例:ルーマニアの強制的な出生政策
1966年の中絶禁止(Decree 770)で一時的に出生数は急増したが、世代全体の出生数はほぼ変わらなかった。
「期間出生率(TFR)」だけを見ると誤解を招く典型例。

🔮 反転の可能性は?
歴史的に見て、低出生率からの持続的な反転は確認されていない。
若者の希望子ども数も多くの国で2を下回っており、反転の兆しは乏しい。

🧭 結論
出生率は世界的・構造的な現象であり、自然に回復する保証はない。
このままでは 長期的な世界人口の縮小が十分に起こり得る未来。
大規模で社会構造を変えるレベルの政策が必要だが、そのような取り組みはまだどの国でも実現していない。

以下は論文の図。