マンキューの見たシリコンバレー銀破綻

マンキューがブログでシリコンバレー銀破綻について5つのポイントを指摘している

  1. シリコンバレー銀の破綻は、我々が史上最大の債券の下げを経験したことと密接に関連しているように思われる。即ち、同銀は金利に無分別な賭けを行って、非常に不運だった。
  2. 一部の識者の解説に反し、ドッド=フランクを2018年に緩和したことは話の大きな一部ではないように見える。規制当局者のストレステストにおける「非常に悪化したシナリオ」は、大きな債券の下げを織り込んでいなかった。その代わり、金利低下を伴う不況を描写していた。即ち、規制当局者は同銀が行っていた無分別な賭けを捕捉していなかった可能性が高い。
  3. すべての銀行預金を保証することによるモラルハザードを私は特に懸念していない(ただ、預金保険の拡大は、今進行しているような暗黙でアドホックな過程を通じてではなく、明示的に行われるべきである)。銀行の預金者が銀行の健康状態を監視するのを期待するのは現実的ではない。むしろ大きな額を持つ洗練された預金者は、預金を25万ドルごとに多くの銀行に分散するだろう。単一の銀行に大きな額を残していた預金者は、顕示選好が示すところでは、洗練されていない。
  4. 規制を改善すべき、と人々は言う。当然ながら、それは言うは易く行うは難し、である。努力はすべきだが、監督が大いに改善することを期待すべきではない。
  5. こうした問題を避ける最も単純な方法は、銀行に資本を積み上げさせることである。そのことは、預金保険料を資本資産比率にもっと連動させることや、それと似たような動きで達成できるかもしれない。