コント:ポール君とグレッグ君(2013年第6弾)

昨日のエントリで、経済の自律的均衡に関するマイク・コンツァルの論説にクルーグマンが反応し、3つのエントリを起こしたと書いたが、その真ん中の9/9エントリにロバート・マーフィーが自ブログで噛み付き、マンキューがすかさずそのマーフィーのエントリにリンクした。

グレッグ君
誰が経済の停滞を予測したかについてロバート・P・マーフィーが振り返っているね

(以下はマーフィーのエントリの大意)
今週の初めにクルーグマンは、経済が不況から早期に抜け出さないことを数年前に予言したと自画自賛しているね。そこで彼は、2008年時点で今回の不況はV字型回復をしないことを指摘し、なぜホワイトハウスがV字型回復を予測したか不思議がっている。結構。しかしホワイトハウスの回復予測を疑問視した経済学者がもう一人いたんだな。それがマンキューで、2009年3月に懐疑論を提示している。しかしそれに対するクルーグマンの反応は驚くべきものだった。
(当時の両者のやり取りは本ブログのこのエントリ参照)。

ちなみに問題のクルーグマンの9/9エントリはディーン・ベーカーに反応したもので、自律回復が難しいと思ったのは別に2008年の不況が最初ではなく、1990-91および2001年の不況についても同様に考えている、と書いている。それらの不況の自律回復が難しいと考える理由は、FRBがインフレ抑制のために金利を引き上げたことによっていわば作為的に引き起こされたそれ以前の不況とは異なり、大平穏期以降のインフレが落ち着いた環境下で信用バブルなどが手に負えなくなった結果として発生した不況だから、との由。