応用計量経済学者が覚えておくべき10のこと

についてDave Gilesが書いている。以下はその十項目。

  1. 常に、とにかく常に、データをプロットせよ。
  2. データの質がデータの量と同程度以上に重要であることを肝に銘じよ。
  3. 「この結果は経済的/常識的に意味があるか?」と常に自問せよ。
  4. 得られた「統計的に有意」な結果が同時に「数値的/経済的に有意」であるかどうかを確認せよ。
  5. 推計や検定を行ってその特性に関する結果を得た際、どのような前提が用いられたか/必要とされたかを正確に把握しておけ。
  6. 誰かが似たような問題の分析で或る手法を用いたからといって、それが正しいとは限らない!
  7. 「テスト、テスト、テスト!」(David Hendry*1) しかし「テスト前の準備作業」が、それ自身重要な問題を提起することも忘れるべからず。
  8. 誰かがくれたコンピュータコードが自分の問題に適用できると仮定するべからず。そのコードが正しい結果を出すことすら仮定してはならない。
  9. 論文に掲載された結果は著者が得た結果のごく一部であることを心に留めておくように。残りは掲載されていない。
  10. 「査読を経た」が「正しい結果」を意味するわけではなく、「最良の方法で実施された」ことさえも意味しないことを忘れるべからず。

Economist's ViewのMark Thomaは、これにさらに二項目を付け加えている

  • 解決すべき問題を計量経済の技法から見い出すべからず。まずは重要な問題が最初にあり、然る後に、その問いに答えるのに必要な計量経済学を開発するのだ。
  • データ生成過程をモデル化すべし。

*1:cf. wikipedia