Tim Taylorが、FOMCの委員会としての機能について論じたKevin M. Warshの論文*1を表題のエントリ(原題は「Committee Behavior and the Federal Reserve 」)で紹介している(H/T Economist's View)。
以下はその冒頭部。
Frustration with committees is a way of life. "A group of the unwilling, chosen by the unfit, to do the unnecessary." "A group of people who individually can do nothing but as a group decide that nothing can be done." "A body that keeps minutes and wastes hours." But committees persist, because they have advantages besides time-wasting and diffusion of responsibility. When informed people with disparate knowledge can engage with each other in a substantive and comprehensive way, it is at least possible that errors can be avoided, insights sharpened, and outcomes improved. ...
The Federal Reserve Open Market Committee is, yes, a committee. How well does it work?
(拙訳)
委員会への不満は生活の一部となっている。「不必要なことをするために不適切な人々に選ばれたやる気の無い集団。」「個人では何もできないが、何もできないことを集団として決定する人々の集団。」「議事録をつけて時間を無駄にする団体。」 しかし委員会には時間を無駄にすることと責任の分散以外にも利点があるため、無くなることは無い。様々な分野の知識を持つ有識者が包括的かつ実のある形で互いに議論できれば、少なくとも過ちを防ぎ、洞察を深め、結果を改善することが可能となる。・・・
連邦公開市場委員会もまた委員会である。それはどれだけ上手く機能しているだろうか?
Warshは理想的な委員会の特徴とFOMCを以下のように対比させている。
- 成功する委員会は参加者が多過ぎない
- 成功する委員会では各委員が独立した情報を持ち寄る
- 意見の不一致が無いことは、見解の幅が十分ではないことを示唆している
- 成功する委員会では、人々は意見を忌憚無く表明する
*1:以下の本の第4章: Central Bank Governance and Oversight Reform