HSBCのDavid Bloomチームの来年末までの円相場予想をFT Alphavilleが紹介している。
円相場の推移を考えるに際しHSBCチームは、アベノミクスを約束、行動、結果の3つの局面(フェーズ)に分け、さらにその中で4つの分岐点を考えている。
- 約束局面
- 既に終了
- 行動局面
- 結果局面
- 分岐点4:日銀は2%のインフレ目標を達成し、実質成長をもたらすか?
その上で、円相場の推移を以下のような樹形図で表わしている。
赤矢印が彼らの予想であるが、日銀の新執行部は積極的な金融緩和派となるものの、抜本的な緩和政策の実施には至らず、2%のインフレ目標の達成もならず、参院選の結果如何に関わらず2014年末には円相場は1ドル=80円に戻る、というのが彼らのシナリオである。
ただ、この樹形図では、上の分岐点がすべてYESとなるベストシナリオでも、2014年末の円相場は1ドル=105円となり、分岐点4時点の1ドル=110円よりもむしろ円高となる。これはアベノミクスが成功した結果、再活性化した経済に資本が入ってくるから、とのことである。ただし、インフレが手に負えなくなると、120円以上の円安もあり得る、としている。