クビグスタド(Jan Fredrik Qvigstad)ノルウェー中央銀行副総裁*1が、銀河ヒッチハイク・ガイドでは42がマジックナンバーだったが、自分にとっては4がマジックナンバーだ、と昨年2月のスタッフレポートで述べている(Mostly Economics経由)。それによると
- インフレが4%を超えた時
- 失業率が4%を超えた時
- 財政赤字が4%を超えた時
- 経常赤字が4%を超えた時
問題が起きる、というのが、30年以上に亘ってOECD会合に出席したことから導き出された彼の経験則だという。
彼は部下の一人(Nikka Husom Vonen)に指示して、この経験則をデータで裏付けできないか、という実証研究までさせている。そちらの報告では、財政赤字と経常赤字(いわゆる双子の赤字)に焦点を当て、その合計が8%に達したときが一つの分水嶺になる、という考察を示している。
クビグスタドはまた、銀行部門のGDPに占める比率がある閾値を超えると政府がもはや救済できなくなるのではないか、という問題意識から、別の部下(Sigbjørn Atle Berg)にその点について分析させている。そして、そこから導き出された答えも4%近辺だった、と誇らしげに報告している。
*1:先月半ばに、バーナンキ、キング、ドラギはジョン・ロー並みの愚行によって人々に記憶される危険がある、と講演で述べて物議を醸した(ブルームバーグ日本語記事)。