ファーマ=フレンチのブログ・続き

昨日のエントリで取り上げたファーマ=フレンチ=フォーラムのファーマの直近エントリに対し、デロングが「これはひどい」タグを付けんばかりの反応を示した。

最後にはこう書いている。

I hereby warn all awards committees of all prizes whatsoever that a minimum, a minimum requirement for awarding any prize in economic science to anybody whatseover is that they know enough national income accounting to understand that the savings-investment identity is an accounting identity, not a behavioral relationship: the fact that this equation is always satisfied by definition has no implications for what the impacts of various changes in government policy are.


Jeebus save us...

国民経済計算の基礎も弁えていない人には経済学に関する賞を与えるな、との由。もちろんここで暗黙のうちに想定されているのはノーベル経済学賞だろう。

(ちなみに最後のJesusならぬJeebusとは何ぞや、とぐぐってみると、どうやらシンプソンズネタらしい。)


デロングはよほど腹に据えかねたのか、続けてここここにもファーマを批判するエントリを上げている(後者はマンキューの“弁護”への反応)。


なお、Economist's ViewのMark Thomaも、上記のデロングのエントリを取り上げつつファーマを批判している。曰く、あまりひどいので「本日のリンク」エントリから削除したとのこと。


また、スタンス的にはデロングやThomaなどのリベラル派とは対極に位置し、景気刺激策への反対を表明しているアーノルド・クリングも、こっち見んなとばかりにファーマ批判を展開している。


ファイナンスの世界では神のような存在になっているファーマも、これでは形無しである。


まあ、これを奇貨として、ファイナンスの世界の人々のマクロ経済学への理解が深まれば良いのだが…(逆に、かつて日本の経済学界であった名誉毀損騒動のようになったら面白い洒落にならないが)。