マンキューの“二枚舌”

昨日、ファーマのブログエントリを巡る騒動について書いたが、その中でマンキューブログのファーマ擁護エントリに軽く触れた。

その後、デロングの批判を受け、マンキューは同エントリに追記を書いた。

This post reflects a fundamental difference between Brad's approach to the world and mine. When I read others' work, I try to read between the lines and put it in the best possible light. In particular, when I read the work of an economist as distinguished as Eugene Fama, I am reluctant to jump to the conclusion that I am vastly smarter than he is.

デロングに対し、「あなたとは違うんです。私は他人の文章を読むとき、行間を読んで最も好意的な解釈をするんです。特に相手がファーマのような優れた経済学者の場合は。」と反論している。


なるほど、さすがマンキュー、と言いたいところだが、本ブログの以前のエントリで取り上げたエピソードを思い起こすと、この言葉も額面通りには受け取れない。つまり、かつてマンキューは、スティグリッツがISバランスを分かっていないと言わんばかりのブログエントリを書いたことがあるのである。そこでのスティグリッツ批判は、上のマンキューの言葉とは真っ向から矛盾していて、スティグリッツの文章を「worst possible light」で解釈したようなものだった。
残念ながら、今回、下手に善意の第三者を装ったばかりに、むしろ、党派性に縛られているマンキューの姿が浮き彫りになったような気がする。


P.S.
ちなみにデロングのファーマ批判は、第4弾が出た。タイトルは「シカゴ学派の没落」という過激なもの。