レベッカ・ワイルダーが、NYTのブログ記事を紹介しつつ、消費者向けクレジットの動向に懸念を示している。NYTの記事では、銀行業界人の匿名の告発を載せているが、そこでは消費者向けクレジットの基準がいかに緩和され、杜撰な貸し出しが行なわれているかが描かれている。その杜撰さは、サブプライムローンを彷彿させるという。ワイルダーは、現在の政府の景気浮揚策が、こうした貸し出し行動を促進し、将来の問題の種を蒔いていると指摘する。
彼女はまた、FRBの統計データを用いて、そうしたクレジットローンが、ローン全体の中で比重を高めていることをグラフで示している(特に4年前に大きく増えている)。その結果、銀行の商業向け貸し出しの伸び率が今年半ば以降低下しているにも関わらず、消費者向け貸し出しの伸びは、通常は景気後退期に落ち込むはずなのに、依然として高い水準にあるという。
まあ、こうしたクレジットは、サブプライムローンに比べ個々の額は小さく、また証券化商品が絡むわけでもなさそうなので、問題の規模としては遥かに小さいと思われるが、気になる警告ではある。