経済学:私的概論/(5)流動性の罠

<主な流れ(5)>

ケインズ革命John Maynard Keynes)−(4)流動性の罠

需要曲線供給曲線の交点で均衡生産水準Yが定まる。

しかし、その均衡が望ましい水準にならないことも。

流動性の罠
流動性需要が金利に対しフラット(左上図)

 and/or

○投資の金利非弾力性
投資が金利に対しフラット(左下図)

→金融拡張政策を取っても無効となる状態
→需要曲線においてPに対しYがフラット
・・・需要と供給から決まるY(=YD)が本来の生産力YFを下回る(右図)=不況

(今の日本の分析)

ケインズの30年代の英国の不況の分析
・・・年金階級の消費をせず海外に貯金していることが有効需要不足をもたらしている

政府支出による景気の下支えは有効
・・・政府はたとえ穴を掘って埋めるという無意味な事業でも公共投資を行なうべき。

長期的には、古典派の言うように需要不足が解消して本来の供給の水準に均衡が戻るかもしれない。しかし、
・・・In the long run, we are all dead.


批判:ピグー効果(Pigou effect)・・・物価下落 →金融資産価値上昇 →消費増大