という記事をスミソニアン誌が掲載している(原題は「Ten Enduring Myths About the U.S. Space Program」;The Big Picture経由)。以下はその概要。
- 月着陸競争の際、米国の宇宙計画は幅広い熱狂的な支持を受けた
- 世論調査によれば、1960年代を通じて、米国人の45-60%は政府が宇宙探査に金を費やし過ぎていると考えていた。ニール・アームストロングの着陸の後でさえ、その歴史的偉業が費用に見合ったと考えていたのは53%に過ぎなかった。
- 宇宙開発競争は冷戦を背景にしていたが、その危機感が薄れるに連れ、アポロ計画への支持も薄れた。
- SETI協会はNASAの一部門である
- 月着陸は嘘だった
- 1999年のギャラップ調査によると、6%の米国人が月着陸が本当にあったことを疑っており、5%が態度未定としていた。
- 1974年のビル・ケイシングの自費出版本「We Never Went to the Moon: America's Thirty Billion Dollar Swindle」が陰謀説の端緒。
- 1990年代、NASAはわざと自らの火星探査機を破壊した
- 1990年代にNASAは、チャーリー・ブラウンの凧よろしく3機の火星探査機を失った(1993年:マーズ・オブザーバー、1999年:マーズ・ポーラー・ランダー、マーズ・クライメイト・オービター)。
- 最も詳細な陰謀説本は2007年の「Dark Mission: The Secret History of National Aeronautics and Space Administration」。
- 1997年にはパスファインダーが着陸に成功しているが、そのローバーからの画像は実際にはアルバカーキのものだと言う人もいる。
- アラン・シェパードがA-Okayという言葉を初めて使った
- NASAの予算は政府支出の1/4近くを占める
- STS-48のUFO遭遇
- 実際にはシャトルから投棄された水や氷などだった。
- 実際にはシャトルから投棄された水や氷などだった。
- フィッシャー・スペース・ペンのお蔭で宇宙飛行士は地球に帰れた
- バズ・オルドリンの著書によると、アポロ11号の月着陸船が帰還する前にチェックリストを再確認していた際、上昇用のエンジンのサーキットブレーカーがパネルから剥がれ落ちていることに気付いた――小さなプラスティックのピンないしノブがあるべきとことに無かった。そこでフィッシャー・スペース・ペンをスイッチの場所にねじ込んで回路を閉じ、無事地球に帰還することができた、とされている。
- 概ねこの通りだが、実際に使用したのはフェルトペンだった。非伝導性の先端でないと、ショートやスパークを起こす可能性があった。
- 神話の浸透に一役買ったのは、フィッシャー・スペース・ペンの製造会社がこの機会を逃さず、「宇宙飛行士を帰還させた」ペンとして宣伝したことにある。
- ジョン・F・ケネディ大統領は月着陸競争でソ連に勝つことを望んでいた
- 有人宇宙飛行なくして予算なし
*1:ここでは「Col. John “Shorty” Powers」と書かれており、(このエピソードの「真相」を記したという)この本でも「空軍大佐」となっているが、wikipediaでは「lieutenant colonel」と記述されている。