米国で最も危険な職業

Economixの8/20にそう題したエントリが上がっている(原題は「The Most Dangerous Jobs in America」)。内容は、労働統計局のレポート「NATIONAL CENSUS OF FATAL OCCUPATIONAL INJURIES IN 2009 (PRELIMINARY RESULTS)」の紹介。このレポートでは、昨年の労災による死亡事故が1992年の調査開始以来最少になったと報告されているが、その主な理由は不況だと言う。


Economixでは、そのレポートから、米国で最も死亡事故の多い職業を示した以下の図を引用している。

これによると、危険な職業の上位は以下の通り(いずれも10万人当たりの死亡者数)。

  1. 漁業…200人(全体平均の3.3人の60倍)
  2. 森林伐採業…61.8人
  3. 航空機操縦士・航空機関士…57.1人
  4. 農業・牧畜業…38.5人
  5. 屋根葺き業…34.7人
  6. 高層ビルの鉄骨作業…30.3人
  7. 廃棄物回収・再生業…25.2人

逆に最も安全な職業は、教育・訓練・図書館関連の職業で、10万人当たりの死亡者は0.3人。一般事業・金融業は0.4人なので、やはり安全と言える。


また、死亡原因の上位4つは、交通事故、殺人、転落、落下物事故だと言う(下図)。


男女別では、男性の死亡率が女性の9倍以上に達している(10万人当たりで男性=5.5人、女性=0.6人。実数では男性4021人に対し女性319人)。


2009年の労災死亡者は前年より17%低下した。その一因は、冒頭に述べたように、不況による労働時間の6%の減少だが、その他の原因として、財政赤字に悩む州当局の労災死亡事故に関する情報収集・報告活動が遅延しているためではないか、ということがレポートで指摘されている。