ホリエモンの“正義感”

昨日のエントリにまたコメントをいただいたほか、一昨日のエントリにはeliyaさんとkmoriさんからTBを頂いた。多謝。

皆様の意見を読んでいると、どれも一理あり、改めてマンキューの

When designing a fiscal stimulus, there is no compelling reason for one size fits all.

という言葉は真実だな、と感じた(…身も蓋も無いまとめで申し訳ないですが)。


なお、ホリエモンについて一言添えておくと、彼は

そんなことするくらいなら、さっさと年金制度改革して年金納めようが納めまいが、高齢者全員に給付する、生活保護+αの年金給付金制度をはじめりゃいいんです。で、財源は間接税からもってきゃいいんです。間接税は食料とか生活必需品とか電車とかバスとかにはかからないようにすりゃいいんです。

定額給付金案に所得制限? | 堀江貴文オフィシャルブログ「六本木で働いていた元社長のアメブロ」

とも書いており、単に弱者に税金を回すのが嫌だ、というわけではなさそうだ。むしろ、このあたりを読むと、彼の給付についての考えの背景には、パチンコに使う人に渡すよりは、困窮している高齢者に渡すべき、という素朴な正義感があるように思える*1。おそらくそうした素朴な正義感は、ばらまきに反対する一般の人の多くに共通するものではないだろうか。
もちろん、そこでは、kmoriさんが書かれた

酒屋やJRAにはいったお金はまた別の何かに使われるでしょう。それがまさに景気刺激です。

という観点がすっぽりと抜け落ちているわけで、そうしたホリエモンに代表される世間のマクロ経済学への無知は問題だ、という点には小生も大いに同感する*2

*1:その点ではナチのプロパガンダよろしく高齢者への偏った攻撃をブログで繰り返し公然と訴える元同僚よりはるかにまともと言える。

*2:偉そうに言えるほどお前は分かっているのか、という点はさておき。