FRB行くところ信用市場が解氷す

昨日のエントリで取り上げた信用緩和の効果について、タイミングよくNews N Economicsで表題のようなポストが上がっていた。

内容はタイトルそのままで、インターバンクやCP市場などFRBが介入した市場では、指標金利が落ち着きを見せているが、FRBが介入していない社債市場では依然として高いスプレッドが見られる、というもの。

グラフはリンク先を見ていただくとして、以下にそこで記述されている指標の数字をまとめておく。

3ヶ月ものドルLIBORインターバンク市場)
昨年10/10に4.82%のピークを付けた後、5/15には0.83%まで下がった。ちなみに5/6時点の超過準備は7,770億ドル。
3ヶ月ものAA格付けのCPとT-billのスプレッド(CP市場)
昨年10月には金融は300bps、非金融は150bpsを超えていたが、直近では金融は30bps、非金融は10bpsをそれぞれ切るところまで下がった。ちなみに5/13のFRBのCP残高は1,670億ドルだが、これは1月の3,500億ドルの半分以下なので、CP市場はそろそろ独り立ちできるところまで来た。
バークレー社債スプレッド指数(社債市場)
昨年末には投資適格債金融は1953bps、ハイイールド債は616bpsのピークを付けたが、直近ではそれぞれ1112bps、414bpまで下がった。しかし、2007年以前のピーク(それぞれ1030bps、266bps)を依然として上回っており、ヒストリカル平均(それぞれ601bps、170bps)に比べればやはりまだ高い水準にある。


…とここまで書いたところで、ぐぐっていたら、日本語のブログで石油監査人さんが既に同様の指摘をしていたのを見つけた。ここのコメント欄で指摘されているように、先行きを占う上ではこれからは社債市場に注目した方が良いのかもしれない。