マックス・ウェーバーの研究の有効性については未だに議論が続いているところであり、本ブログでもここやここでその一端を紹介したことがあったが、意外な観点からその有効性を論じた論文(WP)が現われた(UDADISI経由)。
This research illustrates how basic ideas from Weber's Protestant Ethic and the Spirit of Capitalism are reflected in religious individuals’ choices in obtaining tattoos. Qualitative responses to survey questions show that, among 60 university students who indicated they have one, religious tattoos reflect asceticism in their lives, point them to service (calling) in the name of God, or provide a level of assurance (or anxiety) regarding life after death. We offer this work as an illustration of how the essence of Weber's work persists in the popular culture of the 21st century.
(拙訳)
本研究では、ウェーバーの「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」おける基本的な概念が、信心深い個人が入れ墨を入れるという選択にいかに反映されているかを明らかにする。60大学の宗教的な入れ墨を入れている学生の調査質問に対する定性的な反応は、そうした入れ墨が、彼らの生活における禁欲主義を表わし、神への奉仕(使命)を指し示し、死後の人生に関する一定の保証(もしくは不安)を与えていることを示した。我々は本研究を、ウェーバーの研究の本質が21世紀の大衆文化においても存続していることの証として提示する。