2年前に、マンキューはブログエントリで、とある冗談サイトの記事を引用した。引用した記事の内容は、オバマのカリスマを民主党議員に配分する法案が可決された、というもの*1。
マンキューは、この記事からヴォネガットの短編小説「ハリスン・バージロン」を思い出した、と書いている。「ハリスン・バージロン」とは、究極の結果平等社会を実現した未来を描いたディストピアものである(エントリには全文が読めるサイトへのリンク]が張られている)。その未来では、能力あるものはハンディキャップを付けられて強制的に平均並みの能力しか発揮できないようになっている。つまり、マンキューが上記記事に絡めてこの小説に言及したということには、民主党の平等主義への皮肉が込められているわけだ。
当時マンキューブログにはコメント欄があったので、小生は以下のようなコメントを残した。
Reminds me of the handicapping that actually took place at the agency level.
http://www.truthout.org/docs_2006/042806M.shtml
リンク先のクルーグマンの記事を読んでもらえばわかるが、これは、共和党の「平等主義」への皮肉、という小生なりの“お返し”である。このようなコメントを書いたのは、別に小生が民主党支持者だからではなく、マンキューに民主党だけでなく共和党政権の問題点にも少し目を向けてほしかったためである。
ちなみにマンキューは、今回のオバマ当選を受けてこんなエントリを入れている。「Congratulations, President Obama」というタイトルとリンク先とのギャップという手法は、クルーグマンがリクスバンク賞を取った時と同じだな、この人…。