というNBER論文が上がっている。原題は「Risks and Returns of Cryptocurrency」で、著者はイェール大のYukun LiuとAleh Tsyvinski。Marginal Revolutionで取り上げられているほか、日本の仮想通貨関連の各サイトでも紹介されている(ここ、ここ、ここ、ここ)。
イェール大のニュースサイトのTsyvinskiへのインタビューから概要を簡単にまとめると、以下の通り。
- コンピュータサイエンスではなく経済的な観点からの初めての包括的分析。ビットコイン、リップル、イーサリアムの主要3仮想通貨を対象とした。
- 株式のリターンを説明する155リスクファクターでリターンを説明しようとしたが、どのファクターでも説明できず。通常の通貨(ユーロ、豪ドル、加ドル、星ドル、英ポンド)、貴金属(金、銀、プラチナ)のリターンとも関連無し。
- ただしモメンタム効果は見られた(リターンが20%を超えると買う、という戦略が奏功)。また、グーグル検索やツイッターなどで投資家の注目度が高まるとリターンが高まる効果も見られた(同時に、ネガティブな言及が増えるとリターンが低下する効果も観測)。
- ビットコインの価値がゼロになる崩壊確率は0.3%。通常通貨についての同確率は、ユーロが0.009%、豪ドルが0.003%、加ドルが0.005%。