Mostly Economicsが6/18エントリで、大手銀行のW杯予測をNYT経由で取り上げたfinews.asia記事を紹介している。同記事によると、ゴールドマンサックスのマクロ調査チームは、AIのアルゴリズムを用いて、決勝はブラジル対ドイツになり、ブラジルが勝つと予測していたとの由（ちなみにゴールドマンは過去3回のW杯でもブラジル優勝を予測し、いずれも外れたとのことである）。他にはUBSがドイツの優勝確率を24%と最有力候補としていたほか、シンガポールのDBS銀行も行内投票を基に決勝はブラジル対ドイツになると予想していたという。記事では、メキシコがドイツに勝ったことでこれらのロジックが破綻した、とやや皮肉交じりに取り上げているが、実際に破綻したのは韓国戦の後だったので、この取り上げ方はやや先走りだったかもしれない。
なお、Mostly Economicsは紹介していないが、同記事では、別の予測を行った金融機関も取り上げている。
Japanese bank Nomura applies the theory of balanced risk to predict the world cup finals teams: France and Spain. For semi-finals, they picked France, Spain and Brazil.
«Being analysts, we have to apply some rigour to our World Cup predictions, so we have decided to apply portfolio theory and the efficient markets hypothesis to the World Cup», Nomura said.
Dutch bank ING picks Spain as the world champion and France as the runner-up using an unusual measure of market value. The technique calculates the market value of the nation's team and its previous performance, and is premised on the correlation of market value and success.
Based on its calculations, Spain will be crowned world champion with team value of 1.04 billion euros, followed by France, whose team is valued at 1.03 billion euros.
（拙訳）
日本の銀行の野村は、バランスドリスクの理論を適用してW杯決勝チームをフランス対スペインと予測した。準決勝に進出するのはフランス、スペイン、ブラジルと予測した。
「アナリストとしてはW杯予想をある程度精密にやる必要がありましたので、ポートフォリオ理論と効率市場仮説をW杯に適用することにしました」と野村は述べた。
オランダの銀行のINGは、市場価値という異例の指標を用いて、スペイン優勝、フランス準優勝と予測した。各国チームの市場価値と過去の成績を計算するその方法は、市場価値と勝利との相関に基づいている。
その計算によれば、スペインは10.4億ユーロのチーム価値で優勝し、その次が10.3億ユーロのフランスとなる。
こちらの予測も昨晩破綻したわけである。
