大統領の人格が問題にならない時

クリス・ディローが、トランプの人格が大統領職においてそれほど問題にならない可能性の理由として以下の3つを挙げている

  • 人々はそもそも無知で偏見を持っているが、大統領は人々の代表であることが望ましい。
  • チェック・アンド・バランスというものが存在する。大統領ができることには憲法の制約があるのみならず、望むならば大統領は最高の助言が得られる。強力な支援ネットワークによって、人格の欠点の影響を和らげることが可能。
  • 人格よりは政策が問題。もしトランプがインフラに投資し、税体系を簡素化する一方で、保護主義や移民制限に関する公約を希薄化するならば、完全なカタストロフとはならないかもしれない。

続けて以下のように書いている。

Psychologists believe there is only a weak link at best between measurable personality traits and job performance. And the fundamental attribution error cautions us that we often over-rate the importance of personality and under-rate that of the environment. Let’s hope Trump’s opponents are making this mistake.
Now, I must caveat this. A big part of why character matters is that it might help predict how a man responds to surprises. If we’re lucky, the surprises a Trump administration gets will not highlight his flaws. (If were’ not…)
(拙訳)
心理学者は、測定可能な人格的特性と職務遂行能力の間にはせいぜい弱い関連しかない、と考えている*1根本的な帰属の誤りは、我々がしばしば人格の重要性を過大評価し、環境の重要性を過小評価する、と警告している。反トランプ派がこの間違いを犯していることを祈ろう。
ただし、注釈を付けておく。人格が重要となる大きな理由の一つは、突発的な出来事に人がどう反応するかを予測するのに役立つ可能性があるからである。我々が運が良ければ、トランプ政権に降りかかる突発的な出来事が彼の欠点を浮き彫りにすることは無いだろう(もし我々がそれほど幸運でなければ、…)。

*1:そういえばかつてカーク・ダグラスは「素晴らしい才能と、性格の良さは関係ない。クソッタレが素晴らしい才能を持つこともあれば、その反対に、本当にイイ奴で微塵の才能もない者もいる。スタンリー・キューブリックは、才能のあるクソッタレだ」と言ったことがあったが…。