コント:ポール君とグレッグ君(2013年第2弾)

名指しはしていないけれど、どう見てもクルーグマンのことを念頭に置いていると思われるので、一応拾っておきます。

グレッグ君
ラインハートとロゴフのコーディングエラーは、本来集めるべきよりも多くのメディアの注目を集めた。政策論争の対極にいる人の中には、この機会を捉えて自分たちの見解を喧伝している人もいる。しかしチームAの誰かがエクセルでうっかりミスをしたからと言って、チームBの信じていることが皆本当になるわけじゃあない。いや、そうだ、と言う人がいるとしたら、その人はそれこそとんでもない間違いを犯していることになる。


上記は、ラインハート=ロゴフのコーディングエラー騒動についてコメントしてくれ、と言われてマンキューが書いたブログエントリの第5項。特に議論に付け加えることも無いのでこれまでこの話は避けてきたが、あまりに多くの人に訊かれたので幾つか思うところを挙げてみたとの由。ちなみに他の項(第1項〜第4項)は概ね以下の通り。

  1. 間違いは誰でも犯す。自分も掲載済み論文の分析の誤りを指摘され、訂正した掲載版)ことがある。間違いを見つけて訂正するのは研究のプロセスの一環。確かに間違いはバツの悪いものだが、間違いを犯すことは恥ずべきことではない。
  2. 政策は単一の研究に基づいてなされるべきではないし、自分の経験からすると実際にそうしたことが行われたことは無い。
  3. 高水準の債務と赤字は長期的には経済にとってはマイナス。20年近く前にローレンス・ボールとその件について論文を書いて以来、考えはあまり変わっていない。
  4. 債務GDP比率にそれを突破するととんでもないことになるような何か不思議な閾値があると考えたことはない。世界はもっと連続的なもの。