第8弾ではクルーグマンの当てこすりをマンキューがスルーした事例を紹介したが、今度はマンキューがクルーグマン(とデロング)を当てこすったのを、今のところ両人ともスルーしている。
[追記]
…と思ったら、このエントリを書いている最中にクルーグマンが「ひょっとして同名の別の経済学者の話ですか?(Maybe Another Economist With The Same Name?)」と題したエントリで反応していたので、以下に加筆(ただ、その反応は論点ずらしの感が無くも無い;リバウンドの有無が問題になっているのに、楽観的か否かという話に終始している)。
- グレッグ君
- 「2009年初頭のCEAの実質GDP予測についてのマンキューとデロング&クルーグマンの対決:時系列計量経済学者はどうコメントしただろうか?」というのがEcon Journal Watchの新しい論文のタイトルだが、以下がその要旨になる:
2009年初め、オバマ新政権の経済諮問委員会は、実質GDPが景気後退の水準から力強く回復するだろう、と予言した。グレッグ・マンキューは、ブログポストで懐疑論を表明した。ブラッド・デロングとポール・クルーグマンは、各々のブログで溜息をついてみせた。もちろん力強く成長するさ、雇用の回復がオークンの法則を通じてそれを必然化するのだから、というのが彼らの言い分だった。マンキューはその件についてクルーグマンに賭けを提案したが、それに対する反応は無かった。当然ながら現在の我々にはその結果が見えているが、ここで私は、それらのブログエントリが書かれた当時に仮想的な時系列計量経済学者が標準的な予測手法を適用した場合、デロングとクルーグマンの確信が正当化されたかをどうかを見てみることとしたい。その計量経済学者の結論は、マンキューが賭けに勝つだろう、というものであり、かつ、有意な回復は見込めない、というものである。その計量経済学者は、デロングとクルーグマンがCEAの回復予測にどうしてそれほどの確信が置けたか理解できないだろう。