をベックワースが6/7ブログエントリで挙げている。以下はその10項目の拙訳。
- 財務省のブレークイーブンインフレ予想の最近の低下はFRBの懸念事項になっていますか?
- 一人当たりで言うと、国内名目支出は危機前のピーク水準を依然として下回っています。これはFRBの懸念事項になるべきでしょうか?
- 過去の講演であなたや他のFRB職員たちは、巨額の超過準備が高利回りのローンや証券への投資に振り向けられるのを防ぐためにFRBが超過準備への付利(IOR)を引き上げる可能性について言及しました。換言すれば、あなたや他のFRB職員たちは、FRBはIORを引き上げることによって事実上金融引き締めを行うことができると主張したことになります。その理屈で行くと、FRBはIORを引き下げることによって金融緩和を行うことができることにならないでしょうか? また、そもそも2008年末にIORを導入したことによって当時のFRBが事実上金融引き締めを行ったことにならないでしょうか?
- もし議会の認可が得られるならば、伸び率目標ではなく明確な水準目標を導入することに興味はおありですか?
- もし興味がおありならば、物価水準目標と名目GDP水準目標のどちらを選びますか? 選んだ理由もご説明ください。
- FRB内部および議会からの両方向の政治的圧力が、FRBが最適な金融政策を実施する上での制約になっているとお感じでしょうか?
- 上述の財務省のブレークイーブンインフレ予想は有用なものですが、総供給のショックと総需要のショックが共に影響を及ぼすので、その解釈には注意を要します。そうした回りくどさを避けるため、直接的に総需要ショックを計測する名目GDPの先物市場を設けた方が良いのではないでしょうか?
- 1990年代の日本に対するあなたの積極的な金融政策の提唱と、今日のFRBのどちらかというと穏健な米国の金融政策手法とを、ご自分の中でどのように折り合いをつけていらっしゃるのでしょうか?
- 1930年代初めのFDRの最初の量的緩和政策*1が2010-2011年のQE2よりはるかに効果的だったのはどうしてだと思われますか?
- 2008年9月のFOMC会合で、FRBは総合インフレ率を気にしたためにFFレートの切り下げを行いませんでした。プレスリリースでは、総合インフレ率の上昇の背後には商品価格があったと書かれています。そうすると、FRBは商品価格上昇に反応したために行動を起こさなかったことになります。今日の状況との類似性をお感じになりませんか?
これに対し匿名のコメンターが以下のような皮肉に満ちた回答を返し、ベックワースが「素晴らしい! 笑わせてくれて有難う」と応じている。