シラー、ブラインダー、ラジャンらの2010年の予言

今日はまたWSJブログネタで、表題の1/5エントリの拙訳。

米国経済学会(The American Economic Association)年次総会が、ここ数日間アトランタで開かれていた。そこには、米国のトップクラスの経済学者が出席していた。その幾人かによる2010年の予言:


ロバート・シラー、イェール大学
今年から来年に掛けてモーゲージの戦略的デフォルトが大口貸付先で著しく増加し、深刻な問題になるだろう。「赤信号みんなで渡れば怖くない」という感覚が既に広まりつつあるが、今後それがさらに広がり、モーゲージ保有者に損害を与えることになろう。そうした感覚が広がるのは、金融部門への高まりつつある反発と、ポピュリスト的な言論の蔓延、ならびに企業社会に対する親近感の希薄化による。モーゲージ契約書を改めて見直し、別に返済することを聖書に誓ったわけではないことに思い至る人が出てくるわけだ。


エドワード・グレイザー(Edward Glaeser)、ハーバード大学
建設業は低水準に留まり、住宅価格――20都市のケース・シラー平均――は現在の水準の上下5%以内で推移するというのが僕の最善の予測だ。


アラン・ブラインダー、プリンストン大学
米国金利は全般に上昇するだろう。おそらく短期金利より長期金利の方が上昇するだろう。


マイケル・フェローリ(Michael Feroli)、JPモルガン・チェース
2010年は平均を上回る成長、低インフレを実現し、FRBは現行政策を維持するだろう。


ドン・ラタイチャク(Don Ratajczak)、モルガン・キーガン
二番底が生じるオッズは1対3から1対5になった。


アニール・カシャップ、シカゴ大学
日本の民主党の先行きは目を覆わんばかりだ。日本の経済政策は12月までに完全に破綻するだろう*1


ラグラム・ラジャン、シカゴ大学
中国とその為替相場についてはこれからさらに騒がしくなるだろう。私はこのコメント以上にそれについて首を突っ込みたくないが。

*1:別訳