昨日はGDPと消費の散布図を描いてみたが、今日はGDPと投資の散布図を描いてみる。
バブル崩壊以前のグラフは消費の場合ほど綺麗な直線にならず、紆余曲折があるが、全体としてはまあまあ順調に推移している(対数グラフでは無いので、昔の各年の動きが相対的に小さく見えるという効果は当然あるが)。それに対し、90年代はやはりグラフがねじくり曲がっている。
1990年以降を拡大したのがこちら。
こうしてみると、1990年代前半の落ち込みがやはり大きい。
また、1997年の金融危機以降のグラフは、消費は一回転で済んだが、こちらは二回転している。しかも消費とは逆に反時計回りとなっている。回転が逆と言うことは、少なくともこの局面では、消費はGDPに先行した*1のに対し、企業投資は遅行した*2ことを示している。これは、一般的なイメージ――消費者は所得をもとに支出を決めるのに対し、設備投資は「経済のエンジン」と呼ばれるようにむしろそれを左右する――とは逆である。
2003年以降は順調に伸びたが、昨年度は足踏みに転じている(今度はこの動きがGDPに先行することになるか!?)。今年度はもっと厳しいだろう。
こちらは、第一次石油危機の段階で伸びは止まっている。バブルで盛り返したものの、バブル崩壊でそれも終わる。
意外だったのは、1996年にバブルと同水準まで持ち直した後の低下傾向が、(途中2000年代前半にプラトーはあるものの)そのまま今に至るまで続いていること。これでは建設業・不動産業は厳しいだろう。
結局、住宅投資は、実質ベースにおいても、その時点の経済全体の動きというよりは、まず地価の動向に連動しているように思える。